丸紅が50%株主としてフィリピンで発電事業を行うTeaM Energy Corporation (TeaM) のCSR活動を目的に設立されたTeaM Energy Foundation, Inc. (TEFI)は、Wild Bird Club of the Philippines (WBCP)および環境天然資源省と協力して、国際NGO “国際湿地保全連合(Wetlands International)”が実施するアジアの水禽類生息数調査“Asian Waterbird Census (AWC)”に2010年より毎年継続して参加しており、TeaM Energy Corporation (TeaM)が保有・運営するパグビラオ、スアル発電所及び近隣10kmの範囲で水禽類に関するデータ収集を行っています。当該調査により発電所の近隣への環境負荷が低く、健全な環境が保持されていることを確認しています。
パグビラオ、スアル両発電所は、国際自然保護連合 (International Union for Conservation of Nature) が発表する「絶滅のおそれのある種のレッドリスト(2014年)」でVulnerable=危急種に指定されているフィリピン固有種のアカノドカルガモ(Anas luzonica)の聖域であり、発電所の敷地は渡り鳥を含む多くの鳥たちの休息の場となっています。 TEFIは騒音抑制、開発の抑制、開発の際の生息環境移転作業によりこれらの鳥たちの生息環境を保護する活動も実施しています。
2020年から2022年にかけての新型コロナウイルスによるパンデミック期間中、TEFIはWBCPとのバードウォッチング活動を中止しましたが、スアル発電所とパグビラオ発電所では、別途、外部機関によるモニタリング調査を行っています。
TEFIは2001年よりパグビラオ発電所およびスアル発電所にて発電所周辺の地域コミュニティやSioasio East Forest Developers Association等NGOと共同でアカシアやユーカリ等の植林活動を行っており、Sioasioで植林された苗木の平均生存率は96.5%を誇ります(2023年3月時点)。2001年よりこれまでにスアルでは約100ヘクタール、パグビラオでは約328ヘクタールを植林・維持しており、TEFIは今後もこのような植林・維持活動を継続して行います。
丸紅グループがフィリピン国マニラ首都圏で上下水道事業を行うMaynilad Water Services, Inc.(Maynilad社)は、土地保全(種の保存を含む)や人口増加による悪影響の軽減および回復を目的に、沿岸部に21.9万本以上のマングローブの植樹を行いました。この活動により、一部の地域では漁師が雇用され、更なる収入機会がもたらされています。また、同国の政府機関(環境天然資源省や地方自治体等)、企業およびボランティアの協力を得て、責任ある水の消費と適切な排水管理について啓蒙するイベントも開催しています。Maynilad社は、ステークホルダーとともに、植樹活動を通じて地域社会に投資し、生態系の保全、洪水の防止、高品質な水の供給および持続可能な水ビジネスの運営に取り組んでいきます。
丸紅は、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD: Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)による以下の「TNFD Adopter」※3声明に賛同します。「TNFD最終提言」(2023年9月公表)に基づく開示に向けて取り組んでいきます。
3 TNFD提言に沿った情報開示を行う意思をTNFDのウェブサイト上で登録した企業・組織。
声明:
Our organization intends to publish its first TNFD-aligned disclosures alongside financial statements as part of the same reporting package for our financial year 2025 outcomes.