現地訪問調査
「FTSE4Good Global Index」が定めたサプライチェーン労働基準に関して、不適合となるリスクの高い国に所在し、アパレル製品、農産物などの取り扱いを行っている仕入先に対して、丸紅関係者が直接、製造もしくは生産現場を訪問し、当社サプライチェーンCSR方針に関する取り組み状況を調査しています。
2016年12月、当社グループ会社の丸紅テクノラバー株式会社の仕入先であるベトナムの天然ゴム製造・販売会社のDau Tieng Rubber社、Phuoc Hoa Rubber社、Phu Rieng Rubber社、Dong Nai Rubber社のゴムプランテーション、製造工場等を訪問し、CSRの状況について調査を行いました。
本サプライチェーンCSR調査において、原料の調達工程、および製品製造工程における法令遵守、人権尊重、環境保全、公正取引、安全衛生、品質管理、情報開示の状況についてチェックを行った結果、訪問仕入先全てにおいて、重大な違反等は発見されませんでした。
訪問仕入先には、児童労働・長時間労働の禁止、休暇、最低賃金、賃金支払方法、社会保険、職場の安全衛生などについて規定した労働法、廃水による水質汚濁防止、有害化学物質管理、廃棄物適正処理等について定めた環境保護法などが適用され、遵守状況について、政府に対する定期報告、政府による立ち入り調査等が行われていました。今回の調査では、全訪問仕入先において担当者のコンプライアンス意識が高く、適切に遵守されていることを確認しました。
また、環境、品質の国際規格であるISO14001、並びにISO9001認証を取得することにより、適切な管理体制が構築されていました。
Dau Tieng Rubber社
Phuoc Hoa Rubber社
Phu Rieng Rubber社
Dong Nai Rubber社
尚、訪問仕入先の親会社であるVietnam Rubber Group(以下、VRG)は、カンボジアとラオスにおけるラバープランテーションが環境と人々の生活に影響を及ぼしたとして2015年10月に森林認証を剥奪されていますが、調査を実施した仕入先4社に関しては、認証剥奪の原因となった国・地域からの原料調達がないことを確認しています。
またVRGに対しては、同社のビジネスが、環境や人権に悪影響を及ぼさないよう、グループ全体としての管理を強化すること、ならびにVRGが森林認証協議会との協議を継続し、将来的に森林認証を取り戻すことを要請しています。