2024年3月訪問 ベトナム・インドネシア縫製工場
2024年3月、当社仕入先であるベトナム縫製工場1社(HOA THO QUANG NAM GARMENT JOINT STOCK COMPANY)、インドネシア縫製工場1社(PT Gistex Garmen Indonesia)、を訪問し、サステナビリティの対応状況について調査を行いました。
当社基本方針に則り、以下の項目に関して確認した結果、法令遵守、人権尊重、労働安全衛生、環境保全について、両工場共に重大な違反事項はありませんでした。
HOA THO QUANG NAM GARMENT JOINT STOCK COMPANY
人権尊重、労働条件、賃金等
- 採用プロセスはポジションの要件と候補者の能力に基づいて実施され、採用における差別は確認されませんでした。
- 従業員の雇用は18歳以上が対象であり、IDチェックがなされています。
- 従業員の給与は法定最低賃金を下回らないことが義務付けられています。
- 従業員の給与は概ね現地生活賃金以上が支払われています。
- 従業員に対する懲戒事例は確認されませんでした。
- 虐待や屈辱的な懲罰の禁止等に関する方針・手続きが策定されています。虐待や屈辱的な懲罰の事例は確認されませんでした。
- 内部通報制度に関する方針が策定されており、入社時研修を通じて従業員に周知されています。
- 内部通報に関する意見箱は製造工場の外に設置されており、一定の匿名性が保たれています。意見箱は毎週人事チームが確認しています。その他、直接チーム・リーダー、人事チームまたは労働組合の代表者に相談することも可能となっています(現状苦情報告は確認されていない)。
- 従業員の100%が労働組合に加入しており、定期的に会合が開催されています(提供された議事録により、従業員からの苦情や懸念は確認されませんでした)。
- 違法な解雇は確認されていません。
- 浄水器が設置されており、飲料水として提供されています。飲料水の水質は年2回検査されており、法定基準値内であることが確認されました。
- 清潔な調理場と食堂があり、全従業員に昼食が提供されています。
労働安全衛生
- 環境・労働安全衛生(EHS)担当者が任命されており、労働安全衛生(OHS)委員会と、各部門および作業所メンバーからなる労働安全ネットワークが整備されています。
- 過去3年間、労働災害や事故は記録されていませんでした。
- 防火・消火(FPFF)システム(消火器、消火ホース、スプリンクラーシステム、火災報知器システム、誘導灯、非常灯、消防ポンプ場、防火水槽を含む)が敷地内に設置されています。FPFFシステムは、定期的に点検・保守されています。
- 敷地内が整理整頓され、出口・通路等が妨げられていないことを確認しました。
- 2024年に地元消防署による火災安全検査が実施されたが特に指摘はありませんでした。
- 個人用防護具(PPE)規則が制定され、適切に支給・装着されていることを確認しました(PPEにはフェイスマスク、制服、手袋等が含まれます)。
環境
- 法的要件に従った環境保護計画が作成されています。この計画では、操業による潜在的な環境影響を特定し、それに応じた一般的な緩和策と管理策が規定されています。
- アスベスト、ポリ塩化ビフェニル(PCB)の存在は確認されませんでした。
- 操業開始以来、環境に関する事件・事故は確認されませんでした。
また、土壌および地下水汚染の兆候は、現地調査で確認されませんでした。
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消火器の設置場所、使用方法の掲示 -
工場内の注意事項、禁止事項等の掲示 -
従業員の意見箱
PT Gistex Garmen Indonesia
法令遵守全般
- 工場操業における業務手順等は、国の法令・規制に準拠しています。
- 労働安全衛生(HSE)部門については、マネージャーが一般的なOHS資格を有しています。
- 標準作業手順書(SOP)に関する情報は製造工場内に設置されたインフォメーションボードのQRコードから確認することができ、新入社員研修の際にも周知されています。
- 労働者への情報はすべて現地語(インドネシア語)で提供されています。
- 該社は3カ月ごとに内部監査を実施しています(監査対象は、マーケティング、人事・総務、文書管理、生産、仕上げ、倉庫生地、倉庫付属品等)。
- 該社は環境許認可、有害廃棄物一時保管許可等を取得しています。
- 従業員の一部は一般OHS認定、フォークリフト運転免許、救急法認定等を取得しています。
人権尊重、労働条件、賃金等
- 人権と労働に関する方針が策定されており、下記等が明記されています。
- - 従業員の年次休暇
- - 出産・生理休暇
- - 労働者の病気休暇
- - 新規雇用
- - 労働組合
- - 労働時間
- - 労働者に対する警告・注意書き
- - 出産休暇手続き
- - 職場における妊婦保護に関する手順
- - ハラスメントおよび虐待の禁止に関する手順
- - 苦情処理メカニズムに関する手順
- 従業員との労働契約書が適切に締結されています。
- 新入社員に対して、会社の方針/手順書に関する研修(労働安全衛生、作業用具等)が実施されています。
- 従業員は人事管理システム(HRIS)アプリケーション上に勤務日誌を記録し、残業の有無含め適切に記入しています。
- 従業員の雇用は18歳以上であり、IDカードにて適切にチェックされています。
- 採用プロセスがオープンであり、特定の民族、性別、宗教等による差別は確認されませんでした。
- 虐待やハラスメントの禁止に関する手順書が策定されています。従業員のほとんどが労働組合に加入しており、現状ハラスメントや虐待の問題は確認されていません。
- 内部告発制度があり、匿名の意見箱/電話/e-Formで受け付けています。
内部通報記録は毎月1回、労働組合の月例会議で公開され、解決策等について討議されます。 - 時間外労働は、1時間から記録されます(出退勤は指紋センサーで記録・管理)。
- 従業員の給与は現地最低賃金要件を満たしており、定期的に適切に支払われています。
- 従業員は金銭的な罰則や不当な金銭徴収等を受けていませんでした。
- 移民の雇用はありませんでした。
- 現地法令に順じて、年に一度、全従業員の健康診断を実施しています。
- 工場は室温・湿度に関して独自の基準を定めています(空冷システム完備)。
- 清潔なトイレが提供されています。
- 作業場において適切な明るさが提供されています。
- 清潔な水が提供されています(飲料水含む)。
- 消火器、消火栓、手動・自動火災報知機等が適切に設置されています。
- 救急箱が設置されています。
- HSE関連設備が設置されています(警報器、医療室、電気パネル、洗眼器、非常口、煙探知器、非常灯等)。
- 緊急避難ルートを策定しており、年3回の避難訓練を実施しています。
- 医務室/診療所があり、専属の医師が常駐しています。
労働安全衛生
- 労働安全衛生部門が整備されています。
- 労働安全衛生諮問委員会と労働安全衛生管理システムが設置されています。
- 労働安全衛生諮問委員会は四半期に1回開催されています(メンバーには、医師、OHS担当、人事・総務担当が含まれています)。
- 従業員に10名の救急法認定者がいます。
- 年に1回、テーマごとに従業員に対して労働安全衛生教育を実施しています。
環境影響
- 廃棄物管理と分別についての手順書が整備されています。
- 年2回、生活排水、大気環境、騒音に関する環境モニタリングを実施しています。
-
清潔な飲料水の提供 -
有効期限内の消火器の設置 -
敷地内・工場内の注意事項、禁止事項等の掲示